ものみの塔聖書冊子協会の不動産売買

ブルックリンのものみの塔聖書冊子協会本部の情報によりますと、ものみの塔協会は、最近本部内の建物の一つで、イーストリバーの川岸に建つビル(360 Furman St)を競売に出したそうです。地元不動産業者の見積では、最低でも一億二千万ドル(120億円)はする、一等地の建物だそうです。ものみの塔協会は、1983年にこの建物を製薬会社から買収し、その後出版物の配送センターとして使っていましたが、トラックの交通量が多く、周辺の住宅地であるブルックリン・ハイツの住民からは騒音と排気ガスに対する苦情が絶えませんでした。その後ものみの塔協会は配送センターをニューヨーク州北部のウォールキルに移し、今回このビルを不要になった資産として売却に出したそうです。ブルックリン・ハイツは最近、高級住宅地としての模様替えを行なっており、その一環としてこのビルは高級コンドミニアム(日本で言うマンション)に改造されて売られるであろうと考えられています。このビルはマンハッタンの近くでは最も眺望の良い場所に位置し、川に面したユニットは、マンハッタンを180度見渡せる眺望が得られ、上層階のユニットは400万から500万ドル(4−5億円)で売り出されるであろうというのが、地元新聞に載った不動産業者の予想です。ブルックリン・ハイツはその再生計画により、人気が高まり、不動産は急速に値上がりしているそうです。

360 Furman Stの建物は、この編集者も数年前に訪れたことがありますが、眺めの良い一等地でありこれをコンドミニアムに改造すれば、超高級不動産になることは間違いありません。このビルのブルックリン本部内での位置はこの地図をご覧下さい。よくものみの塔の資金はどこから来るかという質問を受けますが、このような高級不動産を世界各地に無数に抱えて、それらを無料の労働力で維持している限り、その資金は決して底をつくことはないでしょう。値上がりした不動産を売却し、安い物件に買い換えることは、今後もいくらでも可能だからです。ものみの塔協会の経済力が最もものを言うのは、その裁判闘争でしょう。経済力が判決を左右するアメリカの司法制度では、ものみの塔協会を相手取った裁判は今後も非常に難しいことが予想されます。

(7-30-03)


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