アメリカ連邦最高裁、ものみの塔協会の家から家への伝道の権利に関する上訴を審理すると発表

アメリカ連邦最高裁は10月16日、ものみの塔協会から出されていたオハイオ州ストラットン村の戸別訪問に関する条例が憲法違反であるという訴えの上訴を取り上げると発表しました。

オハイオ州ストラットン村では、条例により家から家に訪問して販売や宣伝活動を行う者は、すべて村に名前とその内容と訪問場所を届け出ることが決められています。ものみの塔協会はこれに対し、このような届け出制度は、エホバの証人の宗教と言論の自由を妨害するものであるとして訴えていました。オハイオ州の裁判所と上訴審裁判所(日本の高等裁判所に相当)はともに、ストラットン村の条例は住民のプライバシーと安全を保護するものであり、憲法違反ではないという判断を下していました。これに対し、ものみの塔協会はこれらの判断を不服として連邦最高裁に上訴していたものです。

アメリカの裁判制度では、最高裁への上訴は非常に重要なもので、最高裁によって上告棄却の判断が下されなかったというだけの今回の進展でさえ、ものみの塔協会にとっては大きな前進と考えられ、協会はこれを報道発表として大きく取り上げ、アメリカの新聞もこれを取り上げました。

ここで争点になっているのは、届け出そのものが宗教と言論の自由を保護する憲法修正第一条に違反するということではなく、訪問者の名前を届け出るかどうかという問題です。届け出制については下級裁判所で合憲であると判断されており、今回の最高裁の審理では訪問者の名前を明かす必要があるか、それとも訪問者は名前を隠して戸別訪問をすることが許されるかが問題となります。

ものみの塔協会の報道発表を見る限り、戸別訪問をする証人の名前を明かすことがなぜ宗教と言論の自由の制限につながるのか、はっきりしません。もし真に責任ある伝道活動をするのであれば、伝道者の名前を明かすことはむしろ重要なことではないかとも考えられます。確かにストラットン村の条例はアメリカ国内では珍しい例であり、ものみの塔協会は自分たちの宗教活動にどのような形であっても制限をつけられる限り、徹底的に闘うという姿勢をいつも見せていますので、今回の上訴もその一環と考えられます。最高裁の判断は来年の6月に下される予定ですが、ものみの塔協会はその強力な弁護士団を投入して徹底的に闘うことが予想されます。

(10-20-01)