「3月7日付けの精神科医の投書を読んで」

(6-8-05)

この方の投書を読み、非常に驚きました。これが本当なら一般の方にエホバの証人が異常
な宗教だと思われても不思議ではありません。
ただ、現役証人としてこの投書を読んで今一つ納得できない点がいくつかありました。病
院に運ばれてきた時、医療委員らしき兄弟たちが来られたようですが医師が輸血が必要で
あると言った場合、輸血以外の方法で、例えば生理食塩水や他の代替治療など、(私はあ
まりよく知りませんから専門的なことはよくわかりませんが)最近協会から出た無輸血の
ビデオがありますが、その中でもいろいろな無輸血の治療法があるのに、なぜそのとき医
師が輸血を重点的に勧めたのだろうかと思いました。
兄弟たちとの話し合いの間、娘さんになんの処置もとられなかったとありますが、いくら
なんでもそんなことがあるのでしょうか。兄弟たちはそのことをわかっていなかったのだ
ろうか?と思いました。今すぐにでもなんとかしなければならない状況なら、のんびり1
時間も医者と話している場合ではないと思いますし、医師たちが患者が緊迫した状態であ
ることを母親や兄弟たちに本当に知らせていたのだろうか?今何の処置もされていないと
いうことを母親や兄弟たちに知らせていたのだろうか?と思ってしまいました。
それと、この母親の行動は現役のエホバの証人からみてもかなりの精神的異常な感じがし
ます。私たちはだれも死にたいなんて考えていません。死ぬことは怖いですし、なんとか
して生きたいと思っていますし、これはだれもが思う自然な感情です。もちろん自分の子
供ならなおさら何とかして、あらゆる方法で治療して治してもらいたいと親なら思うはず
ですし、もし私ならこの母親のように自分の子供が目の前で死にかけているのに「輸血し
ないでください!」の一点ばりなんて考えられないことです。これが本当なら、この母親
の精神状態はかなり異常なものだと思います。エホバの組織では命を大切にするよう教え
ていますし、この母親の取った行動はその教えが全く心に入っていないというか、輸血は
してはいけないといったことだけが、異常に大きくこの母親の心に入っていて、それが娘
の悲惨な状態を見ても娘に対する母性愛がほとんどないようになっていますね。この人の
異常な精神状態はきっとこの人は会衆でも浮いていたのではないかと思います。長老たち
はこのような考えをする人にもっと積極的にこの人の間違った考えを調整する必要があっ
たのではないかと思います。今となってはあとのまつりですが。もちろん長老たちは精神
障害者を治療することなど医者ではありませんからできませんので、それならその人を専
門医に行くようにすすめるとかできたはずです。必要な人は専門医にかかるよう協会もす
すめています。
それとなぜこの娘さんは自殺行為を繰り返したのだろうと思いました。この母親の異常な
精神状態が娘さんをこんな風に追い詰めたのかもしれないということは容易に考えられま
す。あるいはもともと娘さんの精神障害がこの母親の精神をも狂わせてしまったのだろう
か?なんて考えてしまいます。そういうことはこの医師の投書には書かれていないので、
一方的に起きた事を見たまま、感じたまま書かれているのでそれはちょっと偏った見方か
なと思いました。
ただこの例だけを見てこの投書をした医師の方がエホバの証人みんながこんな人たちだと
思ってほしくないと思います。
はっきり言って私は輸血の拒否の教えが本当に聖書的なのだろうかと最近疑問に思うよう
になっています。協会が信者をマイコンしているとも思うようになってきています。それ
で、信者として本当のことが知りたいと思いますし、それに組織の間違いは公にされるべ
きたと思います。証人たちが自分で考える力を取り戻してほしいと思っています。オウム
のように大きな事件を起こさない限りエホバの証人が世間で取り上げられることがないの
で、この投書をされた医師がマスコミにこの件を取り上げてもらえたら良いのにと思いま
す。このサイトで知った数々の組織の実態を日本の現役エホバの証人はほとんど知らない
と思います。にしないかぎり、つまりマスコミなどで取り上げ全国放送で取り上げない
かぎり証人が自分で組織について考えることはないでしょう。
この事件がきっかけとなって多くの証人たちが組織について自分で調べるようになること
を願っています。

《編集者より》
これも、「エホバの証人の自殺と輸血拒否の問題−精神科医の方より」に対するコメントです。まず、代替治療法に関する質問ですが、この精神科医の方も少し触れていますが、現代の最新の輸液輸血療法の訓練を受けている大部分の医師は、輸血を最終手段として使います。つまり、ものみの塔協会が宣伝している多くの「代替治療」は使える限り使っているはずです。従ってそのような訓練を受けた医師が「輸血が必要です」と言った場合には、代替治療を既に行なっているか、代替治療では不十分であることが大部分です。もちろん、輸血が必要か、輸血なしで乗り切れるかの判断は、時には非常に微妙で、輸血なしでもある程度のリスクを取れば乗り切れるという場合もあります。しかしこのような場合でも、医師は輸血をするリスクと輸血をしないリスクとを徹底的に秤にかけて、最終的判断を下します。そのような慎重な考案から出てきた判断が尊重されない限り、医療は成り立ちません。ものみの塔協会とエホバの証人の間にある誤解は、輸血をしなくても代替治療で全てが乗り切れるという幻想です。これはあなたも書いていられる「マイコン」による盲信でしかありません。一昔前の老齢の医師やや第三世界の医療は別ですが、現代の最先端の医療の訓練を受けている医者が「輸血が必要です」と言った場合、それは「代替治療では無理です」という意味が含まれると理解すべきでしょう。

次に母親の異常性と母と娘との関係ですが、あなたも推測しているように、親子の精神疾患患者が互いに共感関係から症状を悪化させることは知られています。この例がそうなのかは不明ですが、いずれにしても医学的にも非常に興味のある症例で、投稿された精神科医の方に、症例報告をされるように勧めた次第です。