11月の王国宣教でものみの塔協会はインターネットの使用に対して再度警告を発する

近日中に配布される予定の王国宣教11月号(北米版)は、特別ページを挿入して、細かにエホバの証人のインターネットの使用に警告を発しています。ものみの塔協会はこれまでに何度もエホバの証人のインターネット使用に警告を発して来ましたが(1999年6月30日1997年6月21日のニュースを参照)、それにもかかわらずエホバの証人のインターネット使用は、一般社会のインターネットの普及と平行して急増しています。今回の警告は具体的にエホバの証人のインターネット使用例を取り上げて、細かな指導を与えている点が注目されます。これにより、独自のウェブサイトを出したり、匿名で発言してきたエホバの証人たちが協会の指導に忠実に従ってそのようなウェブサイトを撤廃するか、それとも自分たちの自発的な思考と発言を維持していけるか、今後の推移が注目されます。

今回の王国宣教の特別記事では、先ず電話、テレビ、ラジオも通信の重要な手段とはなったが、それに伴う危険があることを強調し、インターネットにも同じ危険があるとした上で、幾つかの好ましくない使用例を挙げています。その第一にエホバの証人によるウェブサイトが挙げられ、「クリスチャン会衆は忠実で思慮深い奴隷を通して霊的食物を与えられており、それはインターネットを通してではなく、会衆を通して来なければならない」と強調しています。「会衆のメンバーは、悔い改めずに罪を犯したり、背教者の考えを広める者たちを排斥する聖書のきまりにより保護されていますが、インターネットを通しての交流では同じような愛ある制度があるでしょうか?」と問いかけています。これを一般の人にわかりやすく言い換えれば、「組織の監視と統制の外で交流することは(組織の体制にとって)危険である」ということになるでしょう。

更にこの記事では、幾つかのインターネットサイトが「背教者の宣伝の道具」となっており、それらを見分けることが困難であることを警告しています。興味あることに、ここでは協会自体がインターネットによる情報に基づいてエホバの証人を辞めた人々の存在をはっきりと認めています。そしてエホバの証人は独自のウェブサイトを作るべきではなく、全ての必要な情報は協会の公式ウェブサイトのみを使うようにと指導しています。その他インターネットを使っての「ものみの塔」や聖書研究は、各自が出版物や聖書を使う努力を減らして自分でそれらの書籍を調べる機会を減らすこと、現代の「終わりの時」にはインターネットや電子メールで時間を使うより「王国」のために時間を使うべきであること、などがインターネットを使うべきでない理由に挙げられています。

この記事は、ものみの塔宗教の現状を理解する上で非常に重要な事実を提示しています。その第一はインターネットが、ものみの塔協会にとって深刻な打撃を与えており、協会はエホバの証人たちをインターネットによる自由な交流から隔離し、協会による思考・情報の統制の元に連れ戻す必死の努力をしていることです。第二に上げられる点は、最近の幾つかの「自由化路線」をとる教義の変更にもかかわらず、この宗教の生命線は信者の思考と情報を組織が独占してコントロールすることであり、この生命線を脅かすインターネットの普及がいかにこの宗教の根底を揺さぶる可能性があるかを、あらためて確認させることになったことでしょう。

(10-15-99)