投票に関しての「新しい光」が発表される

昨年9月のこのニュースでお知らせしたように、ものみの塔協会は特にヨーロッパにおいて強い批判を浴び、宗教法人の登録に困難を来していましたが、その批判の主要な理由の一つに投票拒否の方針がありました。ヨーロッパでは、これに対してエホバの証人に選挙人登録をするように勧め、その軋轢を弱める努力をしてきましたが、それに合わせて投票に関しての方針に何らかの変化が出ることが予想されていました。

1999年11月1日号のものみの塔誌は、その読者からの質問の欄で、投票に関しての新たな見解を示しています。それによりますと、エホバの証人は政治的中立を保つために原則的に投票を拒否するものの、幾つかの例外が挙げられています。その中で日本人のエホバの証人に特に注目されるのは、信者でない夫が妻に投票に行くことを迫った場合で、この場合、投票拒否の原則より上位の権威に服すという原則を先行させ、夫に従って投票に行くことは個人の選択で、誰もそれを批判すべきではない(エホバの証人の専門用語では、これは会衆内で譴責の対象とならないという意味)としています。これにより、日本でのエホバの証人の家庭での夫婦間の圧力が少しでも緩和されるかもしれません。

また法律によって投票が義務づけられている所、あるいは投票に行かないとその地域で証人が不利な扱いや処罰を受ける所でも、個人の決断で投票に行くことは構わないとされています。これは近年まで断固とした投票拒否で迫害されたり投獄された、一部の国々のエホバの証人にとっては、大きな朗報となることでしょう。

ある国々では,政治選挙で投票することが義務とみなされています。投票しないと,罰金刑を科されたり,投獄されたり,もっとひどい目に遭わされたりします。しかしエホバの証人は神のメシアの王国を支持します。その王国は,イエスが言われたとおり「この世のものではありません」。そのため証人たちはこの世の諸国家の政治に関与しないのです。(「ふれ告げる人々」 673頁 『あらゆる国民の憎しみの的』)

エホバの証人は政治に関与することを一切避けています。(ヨハネ 15:19。ヤコブ 1:27)エホバの証人は仮設投票所で働くよう呼び出されましたが,聖書で訓練された良心上の理由でそれを丁重に辞退しました。そのため,何人かの証人は脅されました。またログロニョに住む女性の一証人は,投票所で働くことを拒んだために三日間警察に拘留されました。(ものみの塔誌1981年8月1日9頁)

これもまた、ここ数年定着したものみの塔宗教の世俗宗教化へのゆっくりとした大きな路線変換の一環と見ることができるかも知れません。

(9-26-99)