ものみの塔の出版物の多くの挿し絵の中には数多くの「隠し絵」があることは、ものみの塔の研究者の間ではよく知られたことです。これらの隠し絵が何を意味するのかは全くの謎です。幾つかの隠し絵は、確かに「見方によってはそう見えるけども、はっきりとは分からない」というあいまいな物があります。しかし、その幾つかは、誰の目にも明らかに見えるものです。何故ものみの塔協会はこのような、気味の悪いことをしているのでしょうか。色々な説がありますが、確かなことはわかりません。この宗教に創始者ラッセルの時代から元々あった、オカルトとの関連性を上げる人が多くいますが、一方これは挿し絵画家(全員彼らはエホバの証人ですが)の「お遊び」であろうという説もあります。それにしても、「霊的な食物」と言われるものの中にこのような気味の悪い、お遊びを入れるというのは、どういう神経でしょうか?
テーズ・ラッセルの墓はペンシルバニア州、ピッツバーグ市のノース・ヒルと言われる地区のRosemont United Cemeteries と呼ばれる墓地にあります。この墓と記念碑を見た多くの人は、その象徴的な姿と墓碑銘にびっくりせざるを得ません。写真はタンダル・ウォーターズ氏から提供を受けました。感謝いたします。
ものみの塔の出版物は長年にわたってたくさんのハルマゲドンの挿し絵を掲載して来ました。それらは実に生々しい、見る者をぞっとさせるような、恐怖の絵の連続でした。エホバの証人の家庭に育てられ、小さい時からそのような出版物になじまされたエホバの証人二世の人々は、子供時代にそのような絵を見て夜うなされて眠れなかったという話をよくします。ここでは、そのような恐怖の絵の幾つかを紹介します。最近の「ものみの塔」誌9月1日号の23頁にも、特にその残忍さを増した絵が現れています。何故ものみの塔はこのような恐怖の絵の数々を載せるのでしょうか。このような生々しい絵は、読者の心の底にある恐怖心を強く揺さぶります。読者は「この恐怖から逃れるには、ものみの塔の組織に付いているしかない」という結論に達し、その結論は言葉にならない、意識下の強い恐怖の感情によって常に支えられているのです。
1958年に発行されたこの本は、子供向けに多くの挿し絵が挿入されていますが、その208頁から209頁にかけての挿し絵は、エホバの証人の多くの子供たちを、悪夢でうなされさせた有名なものです。子供時代にエホバの証人の家庭に育ち、この絵を見せられた子供たちは一生忘れられない恐怖心を心の底に焼き付けられたと言われます。
崩れるビル、地面の割れ目、苦しみに打ちひしがれる人々の顔、ものみの塔が常に使うハルマゲドンの設定ですが、その生々しさは見る者の、特に子供たちの感情に強く訴えます。
この最も最近の挿し絵では更にグロテスクの度を増して、転がる死体を生々しく描写しています。ものみの塔は子供たちに暴力シーンを映画や漫画で見せることに対して警告していますが、その一方で、「自分たちの組織への忠誠を守らない者はこの様になる」という見せしめのためには、このようなグロテスクな絵を平気で使い、エホバの証人の心の奥底に強く感情に訴える形で、組織への忠誠を浸透させているのです。
ものみの塔の出版物はその一方、グロテスクなハルマゲドンの挿し絵と対照的に、いかに組織に忠実な者はハルマゲドンを生き残り、地上の楽園で幸せに生き残れるかを、誰もが羨むような描写でエホバの証人に印象づけます。これらの絵の特徴は、常に物質的な欲望が満たされている描写です。すなわち豊富な食物、きれいな衣類と住宅環境、野獣との共存が示されます。これらの絵から、ものみの塔のマインド・コントロールが実の所、いかに物質的な恐怖と、それに対する対照としての物質的な幸福を大きな駆動力としているかが分かります。