(8-22-97)
拝啓 お初にお面にかかります。私は元ものみの塔海老名支部べテル奉仕 者で奉仕のしもべだった者です。20歳でべテル奉仕者及び奉仕のしも べに任命されました。そして、22歳までべテルにいました。私がべテ ルを辞めたのは、その当時、ものみの塔が大学進学を勧めておらず、大 学進学する信者に対して周囲が冷淡であったにもかかわらず、実際には べテルにおいて大学卒業者や特殊技能を修得した人々の方が重用されて いたので、もう一度大学に進学して勉強したいと考えたからでした。し かし、一定の仕事を成し遂げることを目標としている以上、特殊技能者 が必要とされるのは当然ですが、ものみの塔協会は用いられるのに学歴 や技術は関係ないという立場を堅持してきました。案の定、私が大学受 験を決めると、周囲の態度は急に冷淡になりました。そして、周囲の信 者たちは、いまさら合格しはしないとか、不認識だとか、非難し始めま した。結局、私は某有名私立大学の法学部に入学しましたが、その頃、 やっと周囲の態度がしっと心によるものだときずきました。何か会衆の 中にあって、隔離されているような状態になってしまったので、ものみ の塔を辞めることにしました。 その後、日本で法学士と法学修士を取り、アメリカに留学してニュ ーヨーク大学教育大学院でMAを取り、ハーバード大学のサマースク ールにも参加しました。現在、ニューヨークで日本語教師をしています 。 日本では、大学受験予備校で勤務していましたが、就職先にものみ の塔の信者が頻繁に訪れて私を背教者だとか危険人物だとか誹謗中傷す るので、何度も転職しなければなりませんでした。残念なことに日本の 警察の中にも協力者がいてものみの塔の信者に協力しているようです。 どうやら公安警察幹部と親しい長老が働きかけて、私のことを公安情報 リストに共産党関係者として載せさせたようです。私が労働ビザを取得 するときに、大使館員からそれを匂わせるような質問を受けました。も うその長老は亡くなりましたが、リストはそのままのようです。実際に は、私は日本の公安警察の追求を逃れてアメリカに来たようなものです 。たまたま私は可能だったから、助かったようなものの、普通の人だっ たならば、自殺に追い込まれていたかもしれません。 ご感想をお寄せください。 敬具
《編集者より》
エホバの証人の長老が内部の気にくわない信者に対していやがらせをするという話は何度も聞いたことがありますが、脱退した元信者に対してこのような嫌がらせをしたというのは初耳です。この嫌がらせを裏付ける何か証拠のようなもの、手紙とか第三者の証言でもあるといいのですが。はっきりと証拠が示せれば、これは告発できる問題であり、広く世間に公表すべき問題であると思います。高等教育を受ける信者に様々な圧力がかけられるのは、大学教育が解禁になった今でも変わりはないようです。