人は永遠に生きられるように造られている?

(3-3-04)


現役エホバの証人(伝道者)の東雲 緋名(ハンドルネーム)という者です。

単刀直入に切り出しますと、今はこのサイトの情報が正しいのか、組織(ものみの塔)が
正しいのか、「何が正しいのか」混乱してわかりません。このサイトに掲載されているコト
もあらかた読んだのですが・・・混乱しています。
こんな状態で質問するのもどうかと思ったのですが、このコーナーにまだない疑問が
浮かんだのでメールさせていただきました。
その答えによって、その混乱も収まる要素となると考えうるので、よろしくお願いしま
す。
その質問・・・疑問はこうです。
宇宙にも寿命があり、太陽にも寿命があり、自然にも寿命があるのに「私たちだけが永
遠に生きる事はおかしい」とのことですが(それはある程度納得いきます)、私たちの脳
は約3%しか使われていないという情報があります(確かな情報源を覚えていないの
ですが、ものみの塔の発行文書にあった情報なのは事実だと思います)。
これは永遠に生きる見込みがあるから、そうなのではないでしょうか??脳を100%駆
使できる「完全」な状態になる日は来るのではないでしょうか??
そして、人間は様々な間違った憶測をしてきました。本当に太陽に寿命があるのか宇宙
に寿命があるのか、ハタマタ疑問です。
例えば、石油についても「後何十年もすれば枯れてしまう」という者もいれば「まだまだ
溢れるほどにあるはずだ」という見解が成された時もあったではないですか??

《編集者より》
あなたがどこから「私たちの脳は約3%しか使われていない」という情報を持ってきたのかわかりませんが、もしかしたら「目ざめよ」誌のこの記事のことを考えているのではないでしょうか。

*** 目95 10/22 8 永遠に生きるように造られている ***
神経科学者たちによると,人間は現在の寿命では脳の潜在能力のわずかな部分しか使いません。ある推定によれば,約1万分の一,つまり1%の百分の一しか使っていないのです。考えてみてください。十分に使うはずのないものであれば,人間にそうした奇跡的な可能性を持つ脳が与えられているのは道理にかなったことでしょうか。際限なく学習する能力を持つ人間は,実際には永遠に生きるように造られたと考えるほうが,道理にかなっているのではないでしょうか。
ものみの塔の引用の常で、この目ざめよ誌には、この話がどこから引用されたのか明らかにされていないので、どのような神経科学者がどのような前後関係でこのようなことを言っているのかは分かりません。ただ、この編集者も脳の専門家であるので、簡単に私の意見を申し上げましょう。確かに人間の脳には沢山の潜在能力があって、多くの人がそれを充分に使いきっていないのは確かです。しかし、それは何も奇跡でもなければ永遠に生きるためでもありません。一つたとえ話でこれを説明しましょう。あなたはコンピューターを使っているはずですが、それはマイクロソフトのウィンドウズをオペレーティングシステムとしている場合が多いはずです。その際、あなたはそのウィンドウズの機能の何パーセントを使い切っているでしょうか。私は今、ワープロのプログラムしか使っていませんが、恐らくウィンドウズで出来るコンピューターの機能のうちの、ほんの数パーセントも使っていないのではないかと思います。もし私がコンピューターでワープロしか使わなかったら、私はウィンドウズの機能の大部分を使わずにコンピューターを使い切ってしまうかも知れません。しかし、例えばあなたがプログラミングを始めたとしたら、あなたは今まで知らなかったウィンドウズの膨大で目を見張るような機能があることに驚嘆するでしょう。あなたが才能のあるプログラマーであるなら、これらのウィンドウズの機能を充分に駆使するプログラムを作れるかもしれません。

この例でわかるように、ウィンドウズの潜在能力も、人間の脳の潜在能力を引き出すのも、人間の使い方次第によるのです。何も「完全な状態」になる日が来なくても、あなたの努力次第で今でもウィンドウズも脳も、その能力を充分に引き出すことは出来ます。ただ、脳もウィンドウズも100%を一斉に使う必要はなく、逆に脳もコンピューターも100%の機能が一斉に動き出したら、暴走して故障することでしょう。オーケストラの各楽器が一定の時間に夫々音を出し、別の楽器は休んでいるように、脳の各部位もコンピューターのプログラムも、全てが100%働く必要はなく、全てが秩序だって働いていれば、一時期に働く部分が1%であってもそれが、脳にとって完全な状態になるのです。後の99%だって別に眠っているわけではなく、必要に応じて使い方によってはいつでも使えます。その意味でも、人の脳は今でも100%使える状態にあるのです。

最後に、ものみの塔がこの目ざめよ誌の中で教える「人体は永遠に持続するものとして造られているように思える」というのは全く科学的根拠がありません。脳細胞も含めて全ての細胞には老化と死があります。これがなくなったのが癌細胞であり、永遠に生き続ける細胞こそが病的なのです。その意味で、ものみの塔協会が信者に目標とさせている永遠の命が来る楽園は、癌のような怪物のような人間の世界であり、不自然で病的としか言いようがありません。あなたも、エホバの証人の型にはまった集会と奉仕と研究と言う名の、単純な繰り返しを毎日毎日何年も続けていると、ワープロしか使わないコンピューターのようになって、あなたの脳の中に本当にある能力を見つけられないままに死んでしまうことになるかも知れませんよ。


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