「はじめまして 元2世です」−両親への罪悪感

(10-10-03)

こんにちは。初めてメールを差し上げる者です。20代前半の女性です。匿名で申し訳あ
りません。

私は2世として育ち、中学校時代にドロップアウトしました。

今は「世の人」として生活し、JWの方々や組織に特別な感情は抱いていませんが、ずっ
ともやもやとした気持ちを抱えています。

いろいろな方からの沢山のメールを読んでいらっしゃるのでご多忙と思います。私は深刻
な精神的不安を抱えているわけではなく、ただJWの事情を良くご存知の方に気持ちを吐
露したいと思い、メールさせていただきました。お時間のあるときに読んでいただければ
幸いです。

私の両親は研究生時代に知り合い、その後JWとなって結婚しました。熱心な神権家族で
す。

物心ついたときには集会に行き、奉仕に行くのが当たり前の環境でした。「神エホバ」の
存在、「世の人」との交流、「真の宗教」とはなにか、そういった事は「刷り込み」され、
当たり前のことだと思っていました。

JWに対して初めて疑問をもったのは小学校2年生の頃、仲の良かった「世の」お友達に
もらった誕生日プレゼントを母に見つかり、ゴムホースでムチ打たれて「返してきなさい」
と怒られたことです。友達からの心のこもったかわいい手紙も「お誕生日おめでとう」と
いうフレーズ故に「サタン」呼ばわりされ、悲しかったです。

その他幼少期に教育された理不尽な教理は数知れずですが、それでも中学1年生の時、少
しずつ教理そのものについて疑問を持ち始めました。

私の疑問は『全知全能の慈愛に満ちた神が、人間を創造して、それが「自由意志」のため
に思うようにいかなかったからといって「ハルマゲドン」を利用して滅ぼす、それは本当
に愛のある神と言えるのだろうか』『いくら反逆者とはいえ、「サタン」を創造したのは
神なのに、それにより悪を覚えた人間を滅ぼすのは無責任ではないのか』といったもので
す。うまく表現できないのですが、「ハルマゲドン」という残虐かつ無責任な思想が納得
いかなかったのです。

母も父も、「長老」も「円熟した姉妹」も、ピントのずれた同道巡りの回答しかできず、
結局私は活動をストップしました。父は「奉仕の僕」を下ろされ、両親とも「あなたと一
緒に楽園に行きたい」と泣きました。

それ以来親子関係に支障はなく、高校を卒業して実家を出るまでも平穏に生活できていた
だけ私は幸せだと思います。

余談ですが高校生の頃、地元の会衆で「奉仕の僕」の若い兄弟と正規開拓者の若い姉妹と
の婚前交渉が発覚し、何のお咎めもなしにそのまま結婚するということがありました。ま
た、同級生だった姉妹も、世の人とできちゃった婚をし、そのまま姉妹として集会に参加
しているようです。性にまつわる話はどこの会衆でも多少なりともあるようですが、兄弟
姉妹たちの裏表のある生活や二面性に気付くたび、表向きを善人と取り繕うことに何の意
味があるのだろうか、とむなしい気持ちになります。

今でも両親とは連絡を頻繁に取り、わだかまりもないに等しいですが、大好きな人たちだ
けに「彼らを傷つけてしまった」という罪悪感があります。たまに「あなたがハルマゲド
ンで滅びることが悲しいしエホバに申し訳ない」と言われます。そんな時返す言葉があり
ません。

私の抱えるもやもやは、「JWと関わったことで多大な精神的苦痛を味わった」、あるい
は「マインドコントロールの後遺症が残っている」、そして物理的な「家庭崩壊」などの
深刻な問題を抱える方々に比べると小さなことですが、今でも両親が早く組織の矛盾やは
ぐらかしや嘘に気付いて欲しいと願ってやみません。

 

まとまりのない長文をお許しください。初めて言葉にすることでとてもすっきりしました。
勝手にすっきりしてすみません。。。

貴殿の活動が、どれだけの人の救いになっていることか、また理論的で明確なHPにも感
銘をうけております。これからもちょくちょくHP拝見させていただきます。

読んでいただいてありがとうございました。

《編集者より》
エホバの証人をやめても、ご両親とよい関係を保ち続けていられることはとてもよい事だと思います。一般に子供を持つエホバの証人は、子供を信者として育て上げることに使命感と喜びを感じていますから、子供がドロップアウトすれば、それは大きな失望ではあります。しかし、最近のように二世の組織離れが頻繁になると、「あそこの子もやっぱり止めってしまった」と言って、離れていった子供を持つ親同士がお互いに同情しあっているようで、それがだんだん日常茶飯事になり、それほど大事でもなくなって来たようです。後からそのような親にその頃を振り返って聞いてみますと、確かに子供が離れていって失望はしたが、それによって、子供がまともな社会人としての道に入ることが出来、心の底ではそのことを喜んでいるということもあるようです。従って、ご両親を「傷つけてしまった」とそれほどの罪悪感に悩むには及ばないかもしれません。「ハルマゲドン」も「サタン」もそれらはみな、組織が信者の心を呪縛するために作り上げた話であることをあなたのご両親のようなエホバの証人に気がつかせるには、やはりそのような呪縛から開放されたあなたのような方々が、いかに人間として立派に生きているかを示して上げる事でしょう。その意味で元二世の人生は大事な意味を持っているのかも知れません。