「JWの母を憂慮する元2世の娘より」−一年後

(8-4-03)


こんにちは。
以前、「JWの母を憂慮する元2世の娘より」の投稿をした者です。
あれからちょうど1年になりますが、未だに苦しい思いをしています。
 
前回「旅行にでも誘って・・」とアドバイスいただいたのですが、なかなかそのような機会を
作るのが難しく思われ、
というか、何からどう話してよいのか分からず、冷静に話しをする自信もありませんでした。
結局インターネットから「レイモンド・フランズの記事」、「昼寝する豚」、「元信者の体験
談」等を印刷し、ファイルにして「読んでおいて」とだけ言って手渡しました。組織に対する
感想よりも、体験談を中心に選び、プライドを傷つけぬよう厳しい批判の表現部分は削除しま
した。
そうすることによって母が改心するとは思いませんした。逆に敵対するかもしれないと思いま
した。でも何もせずにはいられなかったのです。
 
母がそのことについて切り出してきたのは1ヶ月も後のことでした。電話で「いろいろ心配さ
せてスミマセン」となぜか誤りながら、要するにインターネットは危険なものであり、信じる
に値しないと。そういう揺さぶりがあると組織からちゃんと忠告されていると。
インターネットがいかなるものかを説明すると、「で何よ?弁明しろって言うの?」と開き直
り。
「自分の心に問うてみて、それで自分に自分で答えが出せればそれでいいよ」としか言えませ
んでした。
 
多分想像するに、母はショックを受けたんだと思います。でも辞められないし辞めたくない。
答えなどない。
そこでいつものように集会に行って答えを誰かに求めた。得られたのは「インターネットによ
る迫害説」のみ。
それで自分を納得させるのに1ヶ月かかった。
そんなところではないかと。
 
以来、2度会いましたが互いにその話に触れることはありません。母は何事もなかったかのよ
うに振舞います。
しかし私はというと、あれだけの記事を見せても全く考えようとしない母に失望し、たまに会
っても一緒にいるのがとても苦しく感じるのです。
特にこのサイトでも投稿される虐待の詳細な体験談を目にするたび、私の心は切り裂かれる思
いがします。
虐待を支持するような組織に身を置き、そのやり方が正しいと思っているのかと思うと怒りが
収まらなくなります。
私にも幼い子供がいます。何を信じようが構わないのですが、子供への虐待だけはどうしても
許せないのです。
 
未信者の父が孫と会うのを楽しみにしているのでこの夏も実家に帰るのですが、とても気が重
いです。
父母の夫婦仲もよく、私の夫との関係も良好です。それだけに父や夫には話していません。
誰にも話せず憎しみだけが募っていくのです。
 
私のような葛藤に苦しむ人は他にいるでしょうか?

《編集者より》
お母様の心はやはり固く閉ざされているようです。これは決して珍しくありません。大部分のエホバの証人は、組織の批判や元証人の体験談に触れると、それを意識的にも無意識的にも否定し、それを無視する心のメカニズムを持っています。これは組織によって長年鍛え上げられてきた本能のようなものです。このような本能を自分で制御できる人は、エホバの証人の中でも多くはありません。従って大部分のエホバの証人は、心をかたくなに閉ざし、「自分はエホバに固くついている」というファンタジーの世界にたてこもって、半分は不安、半分は満足という人生を終わるのです。あなたのお母様が心を開く可能性は今後もいつでもあると思いますが、それをあなたの計画どおりに行なうことは非常に難しいのではないでしょうか。そうであれば、あなたがお母様と葛藤を続けることは、あなたの精神衛生によくないだけでなく、エネルギーを浪費することにもなるかも知れません。確かにものみの塔の組織はあなたにとって許せない存在であっても、その組織に心を固められて奴隷にされてしまったお母様に憎しみを向けても、何も進歩しません。ここは、お母様も被害者として扱い、これ以上の対立関係を作らないことが必要ではないでしょうか。常によい親子関係を保つことは、今後、もしかしたら来るかもしれないお母様の「良心の危機」にいち早く対処できる重要な下地になると思います。


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