「夫婦に別々に伝道に来るエホバの証人」について

(6-17-03)


村本様のサイトを拝見して、エホバの証人の間違いを確信し、自然消滅を選んだ元2世です。
中立の立場で冷静なコメントをいつもありがとうございます。
お忙しい中で、やりつづけておられること、深く感謝しております。

さて、6月3日付更新された「読者からの投稿」の中で、
「夫婦に別々に伝道に来るエホバの証人」という書き込みがありましたが、
その伝道方法の理由を私にわかる範囲でご説明いたします。

日本、特に東京などの多国多言語の方が多くいる地域での伝道活動においては、
定期的に外国人のリストを作成しています。
日本語での普通の会衆では、日本語がわかるわからないに関わらず、
伝道中に、お家の方が外国人だとわかれば、どこの国の方であっても、詳しい住所や本人の名前、
性別等の情報を、会衆の長老や奉仕の僕に報告します。
そこから、毎月の報告同様、ベテルに報告、外国語会衆に連絡が行きます。
ですから、日本人が最初の訪問で、外国の方に会ってしまった場合は通常の伝道をしますが、
次からは、そこを抜かすのです。
次からは、連絡をうけた外国語会衆の成員が直接、外国人を訪問することになりま
す。

この石川県のアメリカ人のご主人をもつ奥様の、夫婦別々に来る不合理さや、
失礼な感じをお受けになる気持ち、よくわかります。
ですが、これは日本での外国人に対する伝道方法の基準を彼女達はやっているにすぎません。
奥様に伝道した人は、その地域を担当しているエホバの証人の1人です。
旦那様が外国人なので、外国人担当のエホバの証人が旦那様のところに来る、ということです。

奥様が、他のエホバの証人に問い合わせしたとのことですが、
その証人はわかってないだけだと思われます。
あるいは、奥様のお気持ちをそれほど重要に考えておらず、
そのお申し出を実は誰にも言ってないのかもしれません。
(こういう人は結構多いのです)

村本さんがおっしゃるように、外国語の習得のために外国語会衆に行く人も確かに昔はいましたが、
そういう人は戦力にならないうえに、余計な仕事が増えることもあるので、
語学がある程度できて、なおかつ長老や巡回監督の推薦がなければ
行く(=外国語会衆の成員になって伝道する)ことができなくなりました。
(単に集会に行くとかは許されています)

日本人と外国人のご夫婦の場合、ご一緒に勉強したり集会にいくとなれば、
外国語会衆にお二人で、という方が「あり」だと思います。
関東の英語会衆ではそうしているはずです。
奥様のお申し出が無視されて気分を害されているようですので、
旦那様から言ってもらうのが一番だと思います。
もしくは、必ず同席することです。

>奥様に
「神様をさけるようで心が痛い」ということですが、彼女達は神の使いでもなんでもありません。
単に、組織の上の人に「今月はこれだけアメリカ人のご主人を訪問してお話しまし
た」という報告のために来ているだけです。
奥様がおっしゃるように、本当の意味で(クリスチャン愛が動機で)「伝道しよう」と思っている
エホバの証人であれば、ご夫婦二人で、と言うのが普通です。
それなのに、奥様の気持ちを無視してもそうするということは、彼女たちは自分たちのために
伝道しているのですから、断ることを気にしなくていいと思います。
「失礼な態度ね!」と怒っても構わないのでは?

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私自身は、エホバの証人を辞めていますが、現役時代に友人関係だった証人の多くが
外国語会衆に移った(英語、中国語、スペイン語、ポルトガル語など)ので、
このへんの事情について、ある程度知っております。
現役時代に、これらの大会にも参加したことがありますが、いつも不思議でした。
日本のエホバの証人は、なぜか、語学ができるとイコール霊性が高い、
素晴らしいとか有能というレッテルを貼ります。
そんなことに左右されない冷静な証人もいますが、「てんぐ」になる人も大勢います。
このへんは、外資系企業に勤める人をなぜか尊敬の目でみる日本人の
外国語コンプレックスが、影響しているのだと思いますが。
都会にいると外国人の数が多いので、それほどひどくありませんが、
地方にいて、外国語のできるエホバの証人の多くは珍しいということもあって、
鼻持ちならないタイプのこともよくあることなのです。

長くなりましたが、ご参考までに。

《編集者より》
これは「夫婦に別々に伝道に来るエホバの証人」に対するもので、すでに「「夫婦に別々に伝道に来るエホバの証人」を投稿された方へ−ミミより」でも詳しく説明して頂きました。これは日本人全般にも言える事なのかもしれませんが、エホバの証人の外国語熱は確かに私も経験しています。こちらアメリカの日本人の証人たちには、日本からホームステイができるアメリカの証人の家庭を紹介して欲しいという依頼がひっきりなしに来ます。ほとんどが若い女性です。彼らは数ヶ月から、長い時は数年アメリカにいて、エホバの証人の活動を英語でやるわけですが、アメリカのエホバの証人でさえ、一体何のために彼らが来るのかと頭をかしげることがあります。アメリカは今では最も「必要の少ない所」であり、アメリカで英語でアメリカ人に伝道した所で、本当の伝道活動にはなりません。しかし、そんなことはお構いなしで、現地の英語の集会で、半分が分かるか分からないか程度の英語力で集会、研究、奉仕とこなそうというのですから、これは宗教活動に名を借りた語学研修でしかありません。それに、頻回の観光旅行と組み合わせれば、「世の」若者がやっている語学留学エホバの証人流としか言いようがありません。これはアメリカでの特殊な状況かも知れませんが、ここにも証人の一部が「抜け道」を作っている姿がよく見られます。


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