(10-13-02)
10/4(金)に初めてメールを送らせていただいたKSです。 村本さまのウェブサイトをふとしたきっかけで見てからというもの、驚きなが ら毎日毎日、何時間もかけて読ませていただきました。(まだ全部読み終わり ませんが……) 最初、読者の広場を読み進めながら、多くの方が苦しんできたことや様々な協 会のうそについて知るにつれ、怒りの気持ちがわき起こってきました。また、 こんな事実があるなら、一人でも多くの人に知らせて早く組織と縁を切らなけ ればという思いも強めていました。 そして今、エホバの証人の歴史と今後の展望を読み終わったところです。 ラザフォードさんの俗物ぶりには、心の中で笑ってしまいました。こんな人が、 気まぐれで考えた教理にわたしたちは振り回されていたなんて……。 レイモンド・フランズさんの伝記も、ものみの塔協会の間違いをはっきり知ら せるものですが、この「歴史」はそれ以上に分かりやすかったです。 ◆ 話はそれますが、レイモンド・フランズさんについては、王国宣教の統治 体を離れたという発表でしか、お名前を見たことがなく全く記憶には残ってい ませんでしたから、一瞬、第4代会長の伝記が書かれているのかと勘違いして しまいました。 わたしの好きだった「洞察」の本の半分ほどは、この方が執筆してくださって いたんですね。洞察の本はわたしから見ると、とても論理的で、調査が良くな されている上、日本語の翻訳も上手にできているので信頼していました。(こ れからも参考にさせていただくと思いますが) 会衆の集会では、英語版で読まない限り答えの出ないような質問があったり、 新世界訳以外の聖書からのほうが、分かりやすく説明できる質問がたまにあり ますが、そんなとき『世の』辞書や『キリスト教世界』の聖書から注解すると、 快く思わない方がいらっしゃるようでした。ですが、洞察の本の中にはギリシ ャ語やラテン語からの説明、またいわゆるキリスト教世界の参考文献からの注 解などが載っていたりするので、そこから注解することでずいぶん反感を買わ ずにすんだりしました。ですから、できればフランズさんには感謝をお伝えし たいです。 ◆ ところで、エホバの証人の本当の歴史を読んで、なのですが、「歴史 第 五部」の中のものみの塔協会が今後どうなるかという村本さまの予想には、そ の深い洞察力に感嘆すると同時に、読んでいるわたしにとってはとても気の楽 になるものでした。と言うのは、過去から現在まで間違ったことがあったとし ても、今すぐに断絶したりして組織から離れる必要が必ずしもあるわけではな いということが分かったからです。 わたしたちは絶対的に完全なものを求めすぎていたのかもしれません。人間同 士でも完全さを期待しあうと、自分を良く見せようと無理をしたり、他の人の あら探しばかりして、非常に窮屈な関係になってしまうのではないでしょうか。 それよりも不完全であることをお互いに認めて、「わたしはこんなに不完全で だめな人間です」とさらけ出して、本音で他の人とつきあうほうが、自分自身 も他の人も気持ちを楽にして人間関係を楽しめる気がします。わたしがエホバ の証人になって良かったと思ってきたことはたくさんありますが、こうした単 純ではあっても大切なことを学べたことは大きな祝福だと思います。他の人と 本音で語り合うというのは、学ぶことも多く興味深いものです。 イエスは書士とパリサイ人に関して「彼らが言うことは、すべて行い、また守 りなさい。しかし、彼らの行いは、見倣ってはならない。言うだけで、実行し ないからである。彼らは背負いきれない重荷をまとめ、人の肩に載せるが、自 分ではそれを動かすために、指一本貸そうともしない。」-マタイ23:3-4 新 共同訳 とおっしゃったように、たとえ偽善者であってもその言うことが間違 っていない限りそれに従うことはわたしたちの益になるといえるかもしれませ ん。 ものみの塔協会は、わたしたちが完全さを期待しすぎたために過ちを隠してき たのか、わたしには分かりませんが、村本さまがおっしゃるように徐々に反社 会的な教義が姿を消していくなら、いくらかの存在意義はあるのかもしれませ んね。実際、ものみの塔協会がなかったら、わたしたちは聖書について理解を 深めることはできなかったに違いないですから。ただ、それに伴う犠牲はあま りにも大きかったとは思いますが……。 ◆ これまで、読ませていただいた情報から、ものみの塔協会の偽善やうそは はっきり分かったのですが、今まで聖書について学んだことすべてが間違って いたわけではないと思っています。 何が間違いで何が正しいのか、レイモンド・フランズさんたちが研究して出し た答えの根拠はなんなのか、あるいは聖書を神のことばとして絶対視すること 自体が間違いなのか、これからじっくり調べていきたいと思っています。 村本さまが、英語の苦手なわたしたちのために、翻訳して提供してくださった 情報に心から感謝申し上げます。 <後略>
《編集者より》
洞察の本が、ものみの塔の出版物の中では最も優れた本の一つであることは、賛成いたします。多くの記事がレイ・フランズによって書かれたほとんどそのままを使っています。それからこの方からは、このサイトの記事の多くの誤りを指摘もして頂きました。お返事が遅れて大変申し訳ありません。多くの記事、特に歴史の記事は、もう5年も前に書いたもので、古くもなっており、ちょうど改訂の必要があると思っていた所でした。てにをはの誤りは、私の常習の罪ですので、指摘していただくと大変ありがたいです。教えていただいた点をよく検討して、新しい情報も取り入れて、近いうちに改訂版を出したいと思っておりますが、何しろ先立つもの(お金ではなく時間)がありません。来年はもう少し仕事の量が少なくなって、本格的に改訂の仕事に取り組めることを願っています。