(7-21-02)
いつも最新の情報を掲載してくださり本当にありがとうございます。 今月のニュースのカルガリーでの輸血拒否裁判は本当に考え させられ、また私にとっても深刻な問題です。 エホバの証人としての信仰を持たなくなった今、例えば母に何か あった場合、私としては輸血しても生きていて欲しいと考えますが、 恐らく母は受け入れないでしょう。また、私自身がその立場に置かれ たなら明確に輸血を受け入れるという意志表示をしていても(口頭と 文書で)母が本当に私の意志を尊重してくれるかどうか、全く自信が ないからです。 カルガリーの少女の父親は本当に勇気があり、エホバの 証人として訓練されたの肩よった良心ではなく、人間として、親として の当然の良心に従った行動には感動しました。また、この父親に対し 当地の会衆が示した態度は「霊的パラダイス」のもろさを明らかに示す もので、愛に覆われているはずの会衆の成員が瞬時に冷酷な態度を とれるという意味で、エホバの証人が作り上げる人間性の問題点を一般 の人達に理解させるに十分なものだったと思います。 これから輸血の教理がどの様に変わっていくかで、母のように熱心な 証人でも、自分の信仰について再考する信者は増えるはずです。 実際、母も近年生じた数々の変更の理由に疑問を感じているようで、 まだ私が集会に参加している時、その事を何度か話し合ったからです。 一日も早く、多くの善良な人達がこの教えを守る事の恐ろしさに気づいて くれる事を願っています。 村本様、お忙しい毎日だと思いますがお体ご自愛下さい。 今日はこれで失礼します。
《編集者より》
あなたのお母様の場合には、輸血は拒否するとしても、全ての血液製剤を拒否するのか、それともある種の血液製剤は受け入れるのか、そうであればどの血液製剤は受け入れるのか、をはっきり話し合った方がよいと思います。現在アメリカでは、ヘモグロビンによる代用血液の輸血が一般に使用されるようになり、エホバの証人でこれを受ける人も増えてきました。(2000年9月30日のニュースを参照下さい。)日本でも近い将来使われる可能性が高く、これについて話し合ったほうがよいでしょう。ものみの塔協会は、ヘモグロビン製剤の使用を個人の良心の問題として受け入れています。お母様には、ヘモグロビンが赤血球の97%を占める成分であり、どうして赤血球を受け入れられなくて(お母様が赤血球は受け入れないと決めたとした場合ですが)その97%を占めるヘモグロビンを受けていいのか、尋ねてみて下さい。これは丁度、神がアダムに「りんごを食べてはいけない」と命令したのに、アダムがりんごの皮をむいて、その内側だけを食べて、「私はりんごは食べていません、その分画を食べただけです」と言い訳するようなものです。りんごの97%を食べたら、その人は神の命令を守っていることになるでしょうか。このような質問は、ものみの塔の教義の矛盾を気づかせるよいきっかけになると思います。
また、あなた自身の輸血に関する決断については、医療に関する委任状を作成し、お母様以外の家族であなたの意志を確実に尊重してくれる方(お父様?)を任命しておけば、問題はないと思います。