「私もカルトの子そのものです」

(7-9-01)

こんにちは。
昨日に引き続いてメールをお送りいたします。昨日ちょっと書ききれないことがあり
ましたので……。

昨日お送りしましたメールにある通り、私も人間関係が下手です。
「カルトの子」の本を最初読んだときは衝撃でしたが、自分が友人から「何かに夢中
になると周りが見えなくなって、他人を気遣う事が出来ない自分勝手な人」と言われ
てから、再び読んだら私も「カルトの子」の血が流れているのだなぁ。と実感しまし
た。悲しい事ですが。

自分ではマシになったと思っていた事がちっとも変わっていませんでした。
ショックでした。今もまだ頭が混乱ぎみです。
自分なりに色々考えてみまして、人間関係の下手さ・一般常識の無さはどう改善する
べきか具体的な方法が解らず、かなり情けないです。

個人的に昔から疑問に思っていたのですが、エホバの証人の中で育つと色々と歪んだ
考えを持ってしまうと思うのです。
例えば恋愛などはそうではないでしょうか!?
結婚するまでは、好きな相手と2人きりになるのはもちろん、手を繋ぐことすら許さ
れません。同じ会衆で付き合っているならば、婚約の発表があるまで誰にも判らない
ように隠していなければならないし、デートも付き人が必ず必要などですが……。
それが結婚をすれば何もかも許される。
それに、集会では「結婚は祝福されたものですが、自分の身に困難を招くものにもな
ります」と教えるし。
「結婚しようと決めた人だけと付き合う」ようになれるのも、自分が霊的に高くなけ
ればならないし、そうでない人は結婚を考える資格すら無い、という無言の圧力。結
婚する人のエホバの証人としての経歴を皆があれこれと詮索する。
……変ではないでしょうか!?

結婚するまでは、まるで伝染病でも避けるように、徹底して異性間の感情を殺させよ
うとするのはおかしいと思うのです。まるで悪いことでもするかのような扱いなんて
変ですよね!?
それが結婚をした途端に全て許される、というのは昔から理解に苦しみました。
こんな教え方をしていたら、そういう事に対して、歪んだ意識を持ってしまうと思う
のです。
恋愛などには特にあこがれたりはしなかった私ですらこう思うのですから、エホバの
証人と結婚したいと願っているエホバの証人の人はさぞかし大変だと思います。

普通は付き合い始めて、お互いの事を理解して、段々に心が通じていくものと思いま
すが、エホバの証人の様に、結婚したらいきなり全てが解禁となると、混乱してしま
うと私は思うのですが、他の方の考えはいかがでしょうか!?
付き合う=その人と結婚 という図式もどうかなと思います。
真面目に付き合い始めても最初から「結婚する」とはなかなか決められないと思いま
すし、もうちょっと柔軟に考えてもいいのでは!?と、組織に交わらないのにそう
言っても仕方ないですが(^^;

でも、そういう風に教え込まれていると、タガがいっぺんに外れると暴走してしまい
ます。
私がそうでした。恥ずかしい話ですが。

結婚は神が祝福したものといいながら、結婚式で「あの兄弟もほふり場に向かう牛だ
ね。かわいそうに」なんてささやかれてしまうのです。若い姉妹達は自分が結婚した
いのに出来ない!!と苦しんでいましたし…。
祝福なら、皆で心からお祝いしてあげるのが筋だと思いますが。

対人関係では、世の人と関わらないようにと教えるから、表面上でしか人をみられな
くなってしまう…。世の人・サタンに惑わされないようにといつも教え込まれるか
ら、一歩引いた付き合いしかできなくなってしまう。
あげくには、あの人は世の人だからしょうがない。の一言で片付けてしまう。
エホボの証人同士だと、お互いの愛で覆いましょう。で片付けられて、なあなあな付
き合いばかり。

ほんとうに心を病む人がいて当然だと思います。
また、私のように歪んだ人間をつくってしまう恐ろしさ。

エホバの証人であっても、きちんと働くべきだと思います。そうすれば少しなりとも
一般常識が身につくと思いますし、「自分は神の言葉を伝えているのだから、働けな
い(?)」なんていういい訳も減るかもしれません。
「自分の分を働かないものは食べてはならない」と聖書に書いてあるのですから。
わたしもずいぶん前にきちんと働きたいと母親に訴えたら、猛烈に怒られました。
「何で働く必要がある!?家で食べるだけは食べていけるだろう!!」と。何でそう
なるのか、目が点になりました。
私ももっと早くきちんと働いていれば…。と後悔している事が多いです。
極端に言えば「エホバの証人であるなら、他のことはどうでもいい」というような教
育は私のような「カルトの子」を生み出し、苦しめるだけです。
自分と同じ苦しみを味わう人が一人でも少なくなってほしいです。

いつも偉そうなことばかり書いてすみません。
では失礼します。またHP拝見させて下さい。

《編集者より》
あなたの前回のメールを読んでも感じたことですが、あなたは「カルトの子」を読みながら深い自己分析を行っているように思います。その中であなたは非常に重要な自己洞察(自分自身を理解すること)を得ているように思います。「自分ではマシになったと思っていた事がちっとも変わっていませんでした」と書かれていますが、確かに挫折感は長いこと続くと思いますが、私の目から見れば、あなたはこれだけの自己洞察が出来るようになっただけ、大きな進歩を遂げていると思います。その実績を認識して、ご自分の今後の進歩の糧にしたらいかがでしょう。組織にのめりこんでいる証人たちには、組織の文書の深い理解はできても、あなたのように自分自身を深く理解することができないのです。ですから、あなたはそれだけ大きく変わっており、その変化が今後更に大きな変化をもたらすことでしょう。

それからもう一つ、エホバの証人としての経験で得たものは全てが悪いものではなかったことも、しっかり認識して下さい。そのことはあなたの喪失感を和らげることになります。実際、エホバの証人として訓練されたことにより、幾つかの得がたい資質を身に付けたと感じる人も少なくありません。ですから、あなたがエホバの証人として育てられても、それが全面的損失ではないと考えれば、少しは気が休まるかもしれません。いずれにしても辛抱図よく、気長にリハビリに励んでください。