「結局は自分なのですね」−未信者との結婚について−その後

(5-5-01)


2度目のメールを遅らせていただきます。
2000/12/08に投稿しました、元エホバの証人2世です。
しばらくこのHPを見ていなかったのですが、久しぶりに拝見させていただきました。
「カルトの子」の本も何件もの書店を探し回ってやっと購入しました。

未信者との男性と付き合っているのが母親にばれて、その後ですが、おこがましく
も、メールをします。

このHPのたどり着き、苦しんでいるのは自分だけではなかったと、励まされ、エホバ
の証人に関する本を探し回り、見つけ次第買いました。それを全て読み、彼にも読ん
でもらいました。そして、本を読むうちに、「私はまだましな方だった…。でも、親
は子供がどれだけ苦しんできたのか、気づこうともしない。逆に自分のやってきた事
は正しい、絶対に間違っていないと信じ込んでいる(信じ込んでなければ出来ません
が)。一生母親とはまともな親子関係は持てないだろう…。自分もこの本の中にある
ように、他人の感情がわからない所があるし、子供をまともに育てられるかは不安で
不安でしょうがない。」と、思いその後しばらく考えていました。また相手の両親が
私の母親がエホバの証人だと解ったらどうしよう…!?私もその教えを叩き込まれてき
たことを知ったらどうするだろう!?(彼の母親はエホバの証人をとても嫌っている
と、彼から聞いたので)という不安が頭から離れません。
あちらの両親は恐縮してしまう程、結婚の事を喜んでくれているので、ますます自分
が申し訳ないような、本当にいいのだろうか!?という気持ちが沸き起こってきま
す…。
反対している母親も渋々ですが、挨拶に来た彼に会い、その後あちらのご両親が家に
挨拶に見えて無事に挨拶は済みました。

今でも母親は、私が出かけて帰るのが遅くなると(夜10時を過ぎると)猛烈に怒りま
す。中学生並みの門限です。
親戚の前などでは表面上は、もう反対していないとうようなポーズを取っています
が、私にはちくちくと嫌味を言います。見た目で彼の事を批判し、「やめるなら今の
うちだ」と何度言われたかわかりません。特に結納はしなかったので、必要なものは
ある程度買って貰ったのですが「賛成してないのに、こんなに買ってやったのは親と
しての義務であって他には何も無いからね」体面を気にしているのは何だかなぁ。
と、悲しくなりましたが、買ってくれただけましと思いました。普通の親なら30近く
になった娘が結婚できるとなれば喜んでくれるだろうに……。と、思います。
かといって、今までだって同じエホバの証人の人を引き合わせようともしませんでし
たが。それは私が霊性が低く、伝道もあまりしませんでしたし、集会で質問の注解は
絶対にしなかったからですが…。
必要の大きいという理由で、他県に移った歳の近い姉妹の所へ遊びに行っては、
「○○姉妹は頑張ってるねぇー。すごく質素な生活だよ。大変だろうに、よくやって
るよねー。えらいよね。あんたは何もしないけど。」と言われます。今に始まったこ
とではありませんが。
この前いいかげんに頭に来て私が怒ったら、
「私は子供の人生まで責任持たないよ。あんたが結婚しないで一人で歳を取ろうが、
それはあんたの勝手でしょ。私の知った事じゃ無いよ。」
と言い放ちました。子供の人生に責任は持たないなどと言って、自分はその子供に人
生を左右させるほどの精神的にダメージをあたえて置きながらその言い方は無いだろ
う…。と、呆れました。

自分と同じ苦しみを経験している人達がいるという事を知るのは、とても大きな励み
になりますし、慰めにもなります。でも、それに甘えてしまってはいけないんだとい
う事も思います。偉そうですが……。
自分の嫌な過去を見つめなければいけないのは辛いですが、自分で乗り越えなければ
いけないなと考えています。それはどれ位時間がかかることか解りませんし、彼にも
迷惑をかけるかもしれませんが、でも、何か自分からやらなかったら何も変わらない
事ですものね。
今になって、忘れていたはずの昔の嫌な記憶が突然に蘇って、一人で布団の中で泣い
ていたり、滅ぼされる夢を見たり……。というのもしょっちゅうです。

このまま無事結婚が出来たら、引越すことになるので、その時は、これから新しくや
り直そうと思っています。一筋縄ではいかないですが、努力したいと思っています。
一般常識を身につけることから始め、人間関係や、自分のトラウマとの闘い、その他
諸々。
ただ結婚できたら、実家には極力行きたくありませんが……。

私も「改革派」(?)の証人の方と会って知り合えていたら、もう少し違っていたか
もしれませんが。そのような方々にも頑張って頂きたいと思います。
偉そうなことを長々と書いてしまいましたが、気分を害された方がいましたらお許し
下さい。

《編集者より》
これは前回「「つい最近まで組織に交わっていた2世の者です」−未信者との結婚について」の投稿をして頂いた方です。詳しくはわかりませんが、あなたのお母様は渋々ながらあなたの結婚を認める態度に出ているのではないでしょうか。お母様が現役で活発なエホバの証人であれば、あなたと「世の人」との結婚を全面的に祝福することは、たとえ本音ではそうしたくても、決してできません。これはもしかしたらお母様の最大限の譲歩の表れかもしれません。表立って積極的な反対行動に出ないだけでも感謝すべきかもしれません。次の大きなテストはあなたの結婚式にお母様が出席するかどうかでしょう。渋々ながらも結婚式に出席してくれれば、それは更に大きな進歩でしょう。もし出席しなくとも、あなたとお母様との間で一応の親子の対話がすこしでもできていれば、お母様があなたの将来の夫と話し合う機会もできるでしょう。もしお母様が彼を人間として気に入ってくれれば更に状況は好転するでしょう。大事なことは口もきかない絶交状態に入らないことで、消極的であってもお母様があなたの結婚の妨害に出ない限り、辛抱強くコミュニケーションのチャンネルを開いておき、お母様の心がなごんで開かれるのを待つべきであると思います。


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