「私たちは、神権家族でした」

(1-9-01)

はじめまして、
私たち夫婦は、2人共エホバの証人として、約10年間生活をしていました。
私が、主人と付き合い始めた時、主人は、研究生でした。
主人は、その事を隠していたので、私たちは、ごく普通に付き合い、
早い時期から結婚を意識しました。
しかし、少しずつ、主人の言動や行動に変化が表れ始め、研究生である事を知ったの
です。
私は、何度も止めるように、頼みましたが、最終的に、私よりも聖書を選ぶと言うの
で、
別れることにしたのです。
しかし、まだ、主人を好きだった私は、そのまま別れる事ができず、
エホバの証人の間違いを見つけるために、研究をはじめました。
しかし、研究するうちに、これは真理かもしれないと、思うようになったのです。
主人の方は、益々、熱心に研究するようになり、
わたしにも、エホバの規準を、押し付けるようになっていきました。
頭では、真理かもと思いながら、ついていくのが、つらくてしかたありませんでし
た。
主人とは、それまでのような付き合いかたは出来なくなり、約束していた結婚も
一方的に延期され、そのうち、2人共バプテスマをうけなければ、
結婚しないと言うようになったのです。
私は、今までの生き方とあまりにも違うエホバの規準についていくのがつらくなり、
研究をやめたいと言いました。
主人は、人の命がかかっているのに、自分がつらいというだけで、やめるのか?
君が研究している事を知っている人たち(親や友人)は、君がやめれば
真理を知る機会を失う。と言って反対しました。
私は、自分さえ我慢すればいいんだと自分を納得させ、
エホバの証人になるよう努力し、どうにかバプテスマをうけました。
そして、半年後結婚したのです。
主人は、夫婦で開拓奉仕をし、必要な所へ移るという目標をもっていたので、
結婚後すぐに、補助開拓奉仕をはじめました。
しかし、しばらくすると、体に変化が出始めました。
どんなに休んでも、疲れがとれない。いくら眠っても、朝、起きることが出来ない。
集会に行くと、心臓が苦しく、目も開けていられないなど、
私は、うつ病になっていたのです。
それからは、自分の感情がコントロール出来ずに、主人に当り散らしたり、
ある時期は、死にたい、死にたいと、死ぬ事ばかり考えていた時もありました。
そんな時でも、私が死ねば、エホバの組織に迷惑がかかる、
私は、死ねないんだ、とも考えていたのです。
それでもつらくて、手首を何度もカッターで切り、つらさから逃げようとしていたの
です。
何度も病院を変え、何年も通院し、少し病気が良くなった頃、
先生に、子供を作ってみてはどうかと勧められました。
開拓奉仕の為に、子供はいらないと言っていた主人も、
私の病気のことを考え賛成してくれました。
子供が出来たことで、私も薬を飲まなくてもいられるようになりました。
この子には、つらい思いはさせたくない、知識を詰め込んでエホバの基準を
押し付けるようなことは、絶対したくないと思っていました。
しかし、集会に出席し始めると、早くから訓練(お尻を叩いたリ)をするよう
圧力を受けるようになったのです。
なかには、懲らしめの棒をあげると言う人もいました。
実際、同じくらいの赤ちゃんは、3ヶ月ぐらいになって、
あー、うーと声を出すようになると、トイレに連れて行かれ、オムツをとって
物差しで叩かれていたのです。
それが、集会中に声を出さないようにする訓練だと言うのです。
私は、ショックで、家に帰っても、その赤ちゃんの悲鳴のような泣き声が、
耳からかなれませんでした。
主人は、うちは叩かなくても良い子に育つという見本になればいいじゃないかと
言っていましたが、集会に行く度に周りから受ける圧力や赤ちゃんの泣き声で、
精神的につらくなり、また、こんな小さな子を虐待するのが、神の組織なのかと、
疑問をもつようになっていたので、集会に行くのをやめました。
しかし、私が、エホバの証人をやめてしまえば、主人との結婚生活は、
上手くいかなくなると分かっていたので、はっきりやめるとは言いませんでした。
その間、長老や巡回監督とも話し合いましたが、子供の訓練に関する納得いく
答えは得られませんでした。
その他いろいろな事もあり、わたしは組織から離れることにしたのです。
組織が間違っていると主張する私と、組織は間違っていないと言う主人の間に
距離を感じながらも子供のために、しばらく生活はそのままでしたが、
やはり上手くいかず、私は子供を連れて家をでました。
私たちが居なくなってから、主人は、このホームページを見るようになったそうで
す。
そして、自分の信じていたものが、間違っていたことに気がついたそうです。
深まった溝を埋めるには、少し時間もかかりましたが、
私たちは今、2人目の子供に恵まれ、家族4人で、幸せに暮らしています。
失った時間や、ものは、あまりにも大きいけれど、大切な子供に間違った道を
教えなくて本当に良かったと思います。
今は、訓練という名の虐待によって、苦しんでいる子供が、1人でもいなくなること
を
願っています。
そして、今、組織に留まって、疑問を持ったり、悩んでる人は、早く、組織の間違い
を見つけて、そこから出てこられるように、願っています。
長い話を、最後まで読んでくれてありがとうございます。
私たちの経験が、誰かの役に立てればうれしくおもいます。

《編集者より》
あなたのお話で感動を受けたのは、あなたとご主人が別々の経路をたどって組織の間違いに気づき、最後は二人そろって社会復帰できたことです。不思議なめぐり合わせのようですが、本当によかったと思います。あなたのような貴重な経験談はこのウェブサイトを維持していく上での最大の喜びです。お二人の子供さんと共にこれまでの人生の難関を乗り切ったその忍耐力で、今後の人生の困難も乗り越えていかれることを希望します。