元エホバの証人より、レイモンド・フランズの著書を読んで

(6-20-00)

始めて投稿いたします。  元エホバの証人だった者です。
 
最近元統治体メンバーレイモンド フランズが書いた「良心の危機」を読み終え、
そして今彼の二作め「In Search of Christian Freedom」(正式な邦題は知りませんが、
「クリスチャンとしての(信仰の)自由を求めて」とでも訳したらよいでしょうか。)
を読み始めました。、かねがね興味があった統治体の実態というものがかなり
わかるようになりました。
 
秘密のベールに包まれた謎の統治体は果たしてどんな人たちで構成されていたのか。
 
11人から17人ぐらいで構成されるメンバーたちは一部の人を除いて
ほとんどが野外奉仕に参加していなかった。  
(特に顕著だったのが当時会長だったネーサン ノア、フレッド フランズ、
グラント スーター、そして現在会長に就任しているミルトン ヘンシェル等)
 
また彼らは火曜日の書籍研究にもほとんど出席してなかった。  「仕事に追われて」
という理由で聖書研究をないがしろにしていた。実際、著者の観察によると
一般的なエホバの証人より、聖書を個人的に勉強する時間は下回っていたという。
 
特にノア元会長はクリスチャンというよりはビジネスマンと呼んだ方が
ふさわしいタイプで聖書の知識もあまり高度なものではなかった。ギリシャ語や
ヘブライ語の知識もない彼が新世界訳聖書の委員会の一人を勤める。  実際、統治体
のメンバーで博学だったのはフレッドフランズぐらいのもので彼と数人を除いては
殆ど書籍の執筆活動もしてない。協会の出版物は殆ど「油注がれていない者」に
よって書かれていた。
 
Charles Fekel という東欧出身の兄弟はアメリカ市民権を獲得したために
Society Director という地位を失うが後に統治体の一員となる。(アメリカで市民権
を取るということは、胸に手をあて国旗に向かってアメリカ合衆国に忠誠の宣誓を
することである。)
 
視力も弱まり、健康もあまりよくなかった80代の統治体員(トーマス サリバン)
は会議中しょっちゅう居眠りをしていた。
 
フレッドフランズ元会長は「組織の繁栄」を一番重要なモットーとしていた。
 
1960年代ベテル奉仕者の一ヶ月の支給額が$14
(当時 $1=360円で約5000円)の時代、統治体員は新ヤにのり、
講演や訪問という名目で望めばまさに世界中どこでも自由に旅行することができた。
そしてどこへ行っても証人の間ではスター並みの待遇を受ける。
 
「14万4千人の油注がれた忠実で思慮深い奴隷」の残れる者は1991年の段階で
約8800人とその年の1月1日号のものみの塔誌で発表されたが、その計算によると
統治体員(13人)はその  0.147%  にしか満たない。その極端に少ないメンバーたちが
「忠実で思慮深い奴隷級」を名乗り、3分の2多数決という方法で組織の全規定、
規則を作っていた。  
 
本部に属さない他の「油注がれた者」から寄せられた質問やコメントに関しては、
統治体員たちに報告されるまでもなく、本部内の油注がれてない者たち
によって適当に対応されていた。つまり残りの 99.85% の「忠実で思慮深い奴隷級」
(残れる者で)の見解は全く反映されていなかったということである。
 
統治体の中でも派閥のようなものがあり、多数決で決めるとはいえ、保守派の権力ある
メンバーたち(フレッドフランズ、ロイド バリー :日本で伝道者数を大幅に拡大した功績、
その他数名)が手をあげれば残りのメンバーたちもそれに追従するという無言の
プレッシャー、暗黙のルールがあった。
 
( 少しさかのぼるがチャールズ ラッセルはエホバの証人でものみの塔誌の準編集者
でもあった妻(マリア)と1906年離婚していた。)
 
ということでイエスキリストのように自ら模範を示して弟子たちを指導してきたのとは
反対に頂点に立つ世の指導者たちがよく陥るパターン:
「自分たちは法律を超えた存在である」といった特権階級意識が見えます。
 
油注がれた忠実で思慮深い奴隷級でもなく、ものみの塔協会組織本部でもなく、
さらには統治体でもなく、その中の一部の核となる存在、すなわち会長とそれを取り巻く
一部の保守派グループ数人が他のメンバーに圧力をかけながらこの組織の教えと原則を
形成していったようです。
 
この基本的な体質は恐らく今でもそんなに変わっていないと思いますが、
インターネット普及のおかげで欧米では最近元エホバの証人たちによるものみの塔協会
への集団訴訟の動きが高まっています。1980年初期に起こった事件から約20年たった
今、今度はインターネットを引き金にものみの塔協会の基盤を再び揺るがすような事件が起こる、
そんな気配がします。内部告発やインターネット:「真理」を唱える組織が実は真の意味での
「真理や事実」の普及に一番弱いのかもしれません。
 
(後略) 

《編集者より》
私もあなたと同じように、ものみの塔協会の基盤が揺れる状態が近いうちに来るると思います。そして20年前と同じように、協会はそれを切り抜けて弱体化しながらも、やはり世界的な組織として生き残ると思いますが、長期的弱体化は避けられないと思います。