「大地讃頌」を拒否する生徒−エホバの証人を生徒に持つ教師からの質問

(2-28-00)



 エホバの証人を生徒に持つ中学校教師です。この生徒は合唱が大好きなのですが3年
生で歌う「大地讃頌」を歌えないといいます。理由は、エホバ以外は讃えられないから
だそうです。「大地讃頌」は、大地、地球を讃えよう。という歌です。この生徒は、合
唱が大好きな生徒なので何とかしたいのですが、何か良いアドバイス
がありましたら教えてください。

      なお、 私の名前は、匿名でお願いします。

《編集者より》
学校の先生の参考になるように、ものみの塔協会がエホバの証人の子女に音楽の授業に関してどのように指示しているかをここで引用してみましょう。

*** 学 28 教室での授業 *** 音楽および美術の授業: エホバの証人は音楽あるいは美術の授業そのものに対しては何の異存もありません。しかし,証人の若者たちは宗教的もしくは愛国主義的な祝日に関連した音楽および美術の授業には,どのようなものにも参加いたしません。学校の音楽教育計画にあずかることに関しては,証人の若者とその親が考慮を払う種々の要素があります。 例えば,演奏される音楽の性質と共に,その授業をどこで,またどんな状況のもとで受けるかをも考慮いたします。もしその授業が,政治もしくは宗教関係の行事に際して行なわれる音楽隊の演奏をすることに関係しているなら,エホバの証人は参加することができません。たとえ練習時間中であっても,証人の生徒たちは国歌を演奏したり,宗教的な祝日あるいは国の祝祭日などと関係のある歌を歌ったりすることにはあずかりません。ほかにも考慮しなければならない事柄として,必要とする時間や,クリスチャンの集会や家族の活動の妨げとならないかどうかなどの問題があります。
私はこの生徒の拒否は、組織の指示の拡大解釈であると思います。組織が禁じているのは宗教と祝い事に関係する歌で、地球を讃える歌がこの範疇に含まれというのは、この生徒の個人的な解釈であると思います。この歌の正確な歌詞を知りませんので何が問題かわかりませんが、この生徒の拡大解釈を使えば他の多くの歌も歌えなくなるはずです。私は日本の学校で今どのような歌が歌われているか知りませんが、たとえば、「うさぎおいしかのやま」という歌は故郷をたたえる歌、「あさだあさだよあさひがのぼる」という歌は朝をたたえる歌、「かあさんがよなべをして」という歌は母親をたたえる歌、となり全てこの生徒は歌えなくなるはずです。どうかこの生徒にこの点を質問してみて下さい。あなたが音楽の先生ならもっと適切な歌の例をご存知かも知れません。もし「故郷」や「朝」や「母親」をたたえる歌が歌えて「大地」をたたえる歌が歌えないというのなら、聖書のどこにそのような規則が書いてあるかを尋ねてみて下さい。このような質問はエホバの証人の子供たちに、自分たちの盲従している規則が何に基づいているのかを考えさせるきっかけを与えます。
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