「背教と内部告発を書かれた現役の長老の方へ」

(4-27-06)

JWシンドローム CIAより

私的なことですが引っ越しや、認知症の母親の介護などに忙殺され、ものみの
搭の組織の影響を半ば忘れかけておりましたが、そんなに甘いものではなく、
落ち着いてくるとまたじわじわと鈍い痛みと、取り返しの付かない貴重な年月
を無為に空費した自責の念が、こみ上げてきて、解放にはほど遠いということ
を痛感しています。
再びインターネットを使えるようにしましたので、今までの皆さんの投稿を読
ませていただきました。

前回の1番に書かれていた「背教」と「内部告発」から強烈な印象を受けまし
たので、感想やお聞きしたい点などを書きたいと思いました。

過去ログを見ていただければ、私の経緯がおわかりになると思いますが、改め
て簡単に記しておきます。

31歳でバプテスマを受け、奉仕の僕として交わっていた元兄弟です。
公開公演や、各プログラムの司会、神権宣教学校の監督補佐、群れの司会者、
奉仕の僕に要求されるものほとんどすべてを扱っていました。

一度だけですが王国宣教学校への招待を受けたこともありましたっけ。
その様々な奉仕の一つに会計の責任者があり、そのときに会衆の寄付が紛失す
るという事件がありました。

結局事情聴取と称して、同じ王国会館を使っている5会衆の長老団から呼び出
されたのですが、悔い改めれば許されるだの、長老たちは愛を持って訓育し調
整するだの、すべては紛失ではなく横領としての取り調べでした。

しかもそれは5会衆の長老団の意見ではなく、協会からの指示だったと言うこ
とが、あとから非公式に知らされました。協会からの指示書を直接見ましたの
で、間違いはありません。

これが愛ある組織の本当の姿でした。
この取り調べの時に組織を離れる決心をしたのですが、さきほど書いたよう
に、扱う予定のプログラムや、書籍研究の司会、神権宣教学校の第2会場の司
会など、すぐに代わりを任命することが困難であることもわかっていました
し、それを押していきなりやめてしまえば、何の責任もない兄弟や会衆の成員
に迷惑をかけることは必至でした。

公開公演の予定はちょうど用紙の最後の列で、およそ3ヶ月後でしたので、こ
の公演を最後に会衆を離れることを決め、目立たないよう、例えば音響機器の
使い方やメンテナンス、録音テープの扱い方などを、補佐の兄弟に教えるよう
にし、あとで困らないようできるだけの手を打ち、3ヶ月後の公演を最後に、
集会には行かなくなりました。

後の長老たちの騒ぎは推して知るべしですが、それ以後いちども王国会館には
行っていません。

前置きが長くなりましたが、この「内部告発」を現役の長老職にある方が行う
という、その見識の高さ、組織の中にありながら公平に物事を知覚し判断し、
それを実行に移すという勇気に、心からの敬意を表したいと思います。

私たち、組織を離れたり、あるいは離れつつある者たちは、まず自我の確立等
のセルフメンテナンスが必要ですが、さらに重要なのは組織に残っていなが
ら、傷つき疲れ果て、生きていく場所を懸命に探し、恐怖や誤った良心と戦い
ながら、このようなHPに必至にたどり着いてくる、生まれ変わろうともがいて
いるJWに、できる限りの愛と、必要な情報と、自分の体験を分かち合うという
責務があるのだろうと思います。

しかし、わたしも含めて、所詮蚊帳の外の人間(組織を離れてしまった人間)
に、公平な状況判断を期待することは、悪魔サタン、背教者と関わりを持つと
いう組織の洗脳教育が大きな妨げになっているはずです。

その恐怖心を最小限にするのは、現役の兄弟姉妹、もっとも安心するのは会衆
の長老という立場での非公式の援助だと思うのです。

エホバに仕えながら、その組織から出ようとする者たちを支えるのは、相当の
ストレスを受けることになるでしょう。
心からお願いしたいのは、一気に少人数を救うのではなく、すこしづつ(スト
レスをためないよう)時間をかけて、内部告発を続けていっていただきたいの
です。

ある人にとって、その一行が実際の行動に踏み出すエネルギーになることで
しょう。
これからますますそうした人たちの需要が増えてくる一方で、あえて組織にと
どまりながら支援活動、本当の意味での真理を伝える人たちの必要も多くなっ
てくることでしょう。

組織を離れ15年たちますが、いまだに後遺症に苦しんでいることに気づい
て、愕然とすることがあります。
それくらい根の深い傷を負っている多くの迷える子羊たちに、なんとか希望の
光が存在することを知ってもらいたいというのは、恐らくここに集う皆さんの
願いでもあるでしょう。
引き続きの投稿を期待しております。

《編集者より》
私もあなたの見方に賛成です。3月9日の投書(「背教」と「内部告発」を投稿された長老の方へ)に書きましたが、内部のとどまるめざめた長老を批判して、「背教しろ」と迫るのは簡単ですが、私はむしろ内部にいて時間をかけながら、自分自身の行く末と、家族や他の親しい人々の処遇も考えながら、徐々に慎重に事を運ぶことをいつも勧めています。このサイトはこの時点で凍結しますが、冒頭にリンクした提携サイトで今後は情報交換と支援を行っていかれることを希望します。