「貴殿の労苦と自己犠牲に深く感謝致します」

(4-11-06)

はじめまして、私は現役JWの一人ですが、貴HPを何ヶ月か拝読させて頂いておりましたが、
どうしても御礼を述べたくメールさせて頂きました。
貴HPを初め、インターネットの幾つかの情報ソースによって、まさにパウロのように目か
らうろこが取れたような気分を経験しました。
村本さんの自己紹介を拝見しますと、自己の楽しみと貴重な時間を費やして、こうした情
報公開をされておられることが良く分かりました。
そのことに感謝申し上げます。
 
しかしながら、こうした経験は私にとって晴れやかな気分と共に深刻な問題として重く圧
し掛かっております。
 
貴HPを訪れる原因となったのは、ここ何ヶ月かJWの組織に対して深い疑念が芽生え、その
答えを探す過程においてのことでした。
貴HPや他のウェブ上で公開されている情報に当初は大変なショックを受け、混乱した時期
もありましたが、今は比較的冷静に物事を観察できるようになっています。
公開されている情報の多くがかなり以前のものであること、今までこうした情報が一切組
織内で公表されてこなかったことに、今更ながら驚嘆すると共に、驚きを超越して
大きな憤りさえ感じております。協会の情報操作の影響力はまさに偉大です!
 
私の会衆内での立場は長老ですが、血に関する見解を含めこれほど重要な問題に対して協
会からは何の情報も与えられておらず、物事の本質が見えないまま、
これほど長い時間放置されてきたことは本当に重大なことと感じています。
しかし、偽善と高慢と組織崇拝に特色付けられた、知られざる(というか隠されてきた)
面を伝える事実の多くに接するにつれ、これは当然の帰結と思えるように
なりました。(本当に残念ですが・・)
 
私の周りにおられるJWの方々は誠実で、愛情深い、愛すべき人たちです。
エホバの「愛ある」組織という宣伝を文字通りに受け入れて、日々真剣に生き、互いに対
する愛を実証しようとする、そうした人々です。
そしてこの愛情の対象はもちろん、組織に対しても向けられています。
これら末端の人々は、純粋に組織を信頼していますので、組織が述べるように、組織に対
する従順こそエホバへの従順であると固く確信して、組織を愛する人々です。
 
それに対して組織の対応はどうでしょう!本当に強い憤りを感じます。
 
幸い、私の会衆は多くの会衆で観察されるような酷い状況はほとんどなく(もちろん皆無
であるはずはありませんが)、身近で嫌な経験をすることはあまりありませんが、
全体の傾向としては、クリスチャンとしてばかりでなく、人間としても劣悪な状況が観察
されることも事実であると認識しております。
でも、それは不完全な人間の集まりなので、致し方ないと達観していました。というより
そうしようと意識的に努力していた、と言う方が正しいかもしれません。
しかし、これがJWの本質に深く根ざす問題だとしたら、どうなるのでしょうか?
一会衆や一巡回区や一支部の問題ではなく、組織全体の、というより組織中枢の問題であ
るとしたら??
これから真剣に向き合って行かなければならない非常に重大な問題です。
 
自分自身については、ある程度冷静に観察し、対応できるようになりつつありますが、家
族という問題が重く圧し掛かっています。
今、私には生まれたばかりの子供がおります。愛する妻もおります。
妻はJW2世で、義理の両親は共にJWです。(義父は長老であり、都市の監督でもあります。)
 
また、愛する会衆の成員の方々も私を悩ませます。
皆、愛すべき人たちです。
これらの人たちとどう関わっていくべきなのでしょうか。
これからの私の大きな課題であります。
 
最後に一つ質問がございます。
「物事をありのままに考えるエホバの証人」の方からの投稿が6-30-02を最後に途絶えて
いる(更新されていない?)ように思いますが、
その後投稿はないということでしょうか。
大変貴重なご意見と共に、共感できる部分が多く、とても参考にさせて頂きましたので、
その後の状況が気になっているのですが・・・
もしや、もう断絶されているのか?はたまた・・・
HP上でも結構ですので、お知らせ頂けますと幸いです。
 
ご多忙の上、立場上ご心労も多いかと存じます。
何卒ご自愛ください。

《編集者より》
親切なお言葉をいただきありがとうございました。現役の長老でありながら、問題の本質を真摯に感知されたことに心から敬意を表したいと思います。「これからどうすべきか」、これはあなたに重くのしかかった課題だと思います。私の最初のご忠告は、どうか余り重荷に考えずにリラックスして、ゆっくり時間をかけて方策を考えて下さい。このサイトに投書してくる元エホバの証人には、あなたのような状況で直に組織を出ることを奨める人もいますが、私はそれは賛成しません。先ずは時間をかけて、自分の心と身の回りを整理しながら、関係者との関係を損なわないようにすることでしょう。その過程で少しずつ少しずつ不活発化しながら、自分と家族と、周辺の人々の将来のことを考えていくことでしょう。「物事をありのままに考えるエホバの証人」の長老の方も同じように長い時間をかけて不活発化されたと思いますが、やはり家族や周囲の人々との関係があり、完全に離れることはできていないと理解しています。私はそのような場合には組織に残っているか断絶したかは、大きな問題ではないと思っています。この助言が参考になれば幸ですが、今後は他のエホバの証人関係のサイトで、やはり時間をかけながら交流の範囲を広げていかれることをお勧めします。